
エッセイ 野尻湖50年(3) 【NGTに別荘持つことの価値】 松風台南14 内藤壽夫
昨年は私の50年以上になる野尻湖とのかかわりでも記憶にない豪雪であり、現場職員は大変な苦労であった。本年(2023年)は、例年対比降雪は少なめであったが10年に一度という寒波に見舞われてマイナス15度を記録した。さらに今夏は日本の多くの場所で記録的な猛暑となった。北日本海側の多くの地方は太平洋高気圧の縁にあたり、フェーン現象も加わり、信濃町も相当な高温となった。特に7月末は、孫たちは、日中は野尻湖で泳ぐことしか頭に浮かばなかったようである。猛暑は隣の新潟県でひどく、8月は砂漠並みの降雨しかなく、お陰で野尻湖の水は上越の田畑の救いに神となったが、水位はひどく下がって遊覧船の運行にも支障が生じた。
どんなに呑気な人でも、近年の気候変動が、振幅が大きくなったことは実感しているであろう。小生は気候変動の専門家ではないが、長らく環境問題にかかわり多くの情報を得ている。我が国でもアメリカの一部保守派のように、近年の温暖化が人間活動のせいではないと信ずる人もいるが、冷静にデータを見る限り温暖化は急加速している。温暖化にせよ寒冷化にせよ、人間や動植物が対応できない速度で進めば食料事情は急速に悪化し、ただでさえ食料自給率が非常に低い我が国は困窮することが予想される。
そうした中で野尻に第二の拠点を持つ、あるいはこの地に永住される方々は大変幸せかもしれないと感じている。
働き盛りの年代でも通信環境の改善により、仕事の内容次第では、冬季は首都圏、春から秋までは野尻という生活も可能になりつつある。
小生は数年前から、寒冷地で春から紅葉が終わるまで文字通り晴耕雨読の生活を送っている。素人なので失敗も多いが、わずか20坪程度の畑で玉ねぎ、ジャガイモ、トマト他夏野菜、キャベツ、白菜、レタス、モロッコインゲン等を栽培している。ブルーベリーも今年はかなり採れるようになった。無農薬、有機栽培を心掛け自家消費では余る収穫になった。取り組んでみると家庭菜園に過ぎない規模の農業でも大変奥深く、かつ創造的な活動であることを実感している。
野尻も過疎化の進み方は激しい。やや極端な考え方かもしれないが気温の耐え難い程の上昇、食料事情の悪化は、過疎寒冷地の復活に寄与する可能性もある気がする。適切な伐採による樹木を暖房に使用すれば化石燃料の様に一方的に温暖化に影響することもない。自家栽培の野菜や又は地産地消の食材で暮らすことは省エネにも大きく貢献する。加えて空気清浄、豊かな自然に触れての生活は精神衛生的にも優れた生活であることは言うまでもない。
イベント盛りだくさん♪
7月27日(土)は野尻湖花火大会2024が開催されます。
今年は記念すべき第100回目の開催となります。
当日の昼間はグリーンタウンでもイベントが行われます!
★日本海の能生漁港からベニズワイ蟹をお取り寄せします! 能生漁港の新鮮な蟹をご家族で楽しく食べませんか。
お渡し11時~16時(神山ロッヂ管理事務所)
※予約申込 7月15日~22日
※7月23日以降はキャンセル不可(商品価格満額頂きます)
当日、特別サービスとして「自家製 カニ汁」をご用意します。 カニ汁振る舞い 10時30分から無くなり次第終了
※カニ・刃研ぎをご注文の方限定です。
★刃研ぎ専門の業者さんが野尻湖グリーンタウンに来て刃物を研磨してくれます! 別荘やご自宅の包丁やハサミなどの刃物を刃研ぎ専門の職人さんに研いでもらいませんか。驚くほどの切れ味を是非実感してみてください。
※受付は当日午前
※お渡しは16時まで
昼間は野尻湖グリーンタウンのイベントを楽しみ、夜は野尻湖の綺麗な花火をみて家族みんなで楽しみましょう!
エッセイ野尻湖50年(2) 【NGTに別荘持つことの価値】松風台南14 内藤壽夫
昨年は私の50年以上になる野尻湖とのかかわりでも記憶にない豪雪であり、現場職員は大変な苦労であった。数年前は逆に降雪は少なく、除雪回数は少なかった。今冬なんとマイナス15℃を記録した。このように温暖化は一進一退を繰り返すので本当かと疑問視する方もある。専門的な議論を避けて結論を言えば、コロナ禍やウクライナ侵攻をよそに確実に進んでおり、危険な領域に達している。NGTが創設されたころの10年間の東京猛暑日数は15.3日であったが最近10年間は34.6日に倍増している。厚労省データでは、首都圏4都県(東京都、神奈川、埼玉、千葉)の熱中症死者数は2017年には42名であったが2020年には580名と増えている。温暖化は更に加速すると予想され、盛夏の首都圏は誠に住みにくいところとなりそうである。
さて、野尻湖付近の変化を色々調べてみると平均気温上昇度は、全国平均並みで、信濃町の気温も(小丸山公園付近で観測)最近では盛夏33℃に達する日も出ている。しかし、日が暮れるとエアコン無しで十分眠れる。NGTの大部分は樹林の中にあり、この効果も大きい。更に午後は妙高山付近から涼風が吹き込むため、標高730mの小宅は最高28℃を超えることは殆どない。ちなみに標高約950mでより涼しいはずの旧軽井沢は盆地状であまり風が吹かないので盛夏の午後はかなり暑い。野尻の現在状況が長続きし夏季に快適に過ごせることを願っており、NGTに別荘持つことの価値は高い。
最近の研究では、温暖化の影響で偏西風の勢いが弱まり、蛇行する傾向が出てきている。偏西風が日本列島の南に膨らむように蛇行するとシベリア寒気が南下し、日本海の水蒸気量の増大も寄与して大雪となり、また逆に北に膨らむと太平洋の暖気が入り込んで暖冬となるという。NGTもこの影響で今後大雪の年と温暖で降雪の非常に少ない年を繰り返す頻度が高まるかもしれない。NGTの経理、財政安定への影響も少なくない。
コロナ禍は、インターネットの普及と相まってリモートワークを広める大きなきっかけとなった。2020年夏には、NGTでリモートワークされた方もおられた。災害含めて有事に本宅以外に生活拠点を持つことの意義が認識され、首都圏から交通の便の良い軽井沢の不動産が高騰する契機となった。首都圏など人口密集地域は、直下型地震、低地での浸水、長期停電など様々なリスクがあり、今後リスク増大も予想されている。考えたくないが他国からミサイル撃ち込まれかねない事態があったとき、どこに避難するか? 最早80年近く昔になる戦後に、実は田舎の実家が食料調達含めて大きな役割を果たしたことを記憶する人は稀になっている。NGTでは、現在あまり使用頻度の高くない別荘が悪循環に陥り廃屋化する問題を抱えているが、別荘を持つことの意味を、有事の生活拠点にもなり得るという視点で見直すことを期待したい。
※ 2023年 4月16号「春のお便り」 野尻湖グリーンタウン通信

ライブカメラ
野尻湖グリーンタウン神山ロッヂに設置されたカメラからの3分ごとのライブ映像

美山ライブカメラ
野尻湖グリーンタウン美山ロッヂに設置されたカメラの映像

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